バターケーキをつくる時に、材料として欠かせないのがバターです。
素材としてのバターについて、基本的な知識を以下に記します。
●バターとは
バターとは、搾った乳をそのままにしておけば、自然にできる乳製品です。
したがって、人類が家畜を使い始めた時点で、すでにバターを作っていたと推測できます。
バターの起源は、かなり昔に遡ります。
バターといえば、まずトーストに塗るもの、そして料理に使うものです。
しかし、ローマ人は、遊牧民の食料であるバターを野蛮な人間たちのものと決めつけ、食用にはしませんでした。
その代わり、子供や赤ん坊の体に塗っていたといわれ、バターは塗り薬として利用されていました。
バターには、皮膚や体を柔らかくする効果があると考えられていました。
現在のオリーブオイルのような使用方法があったのです。
イタリアでは、今でも料理にバターよりオリーブオイルを使うことが多いといいます。
これはローマ時代の名残かもしれません。
●黄色いバターと白いバターの違いとは
バターは、牛乳から乳脂肪分を中心にしたクリームを分離させ、さらにこのクリームから脂肪の塊を分離・生成したものです。
黄色いバターと白いバターの違いはどこからくるのでしょう。
分離のプロセスによるもの、それとも、生乳自体の性質によるものなのでしょうか?
答えは後者です。
生乳の質によって、バターの色が白っぽいものになるか、黄色っぽいものになるかが決まります。
では、その生乳の質は、どう違うのでしょうか?
それは、牛の食べる草の違いです。
白っぽいバターは、干し草を食べて育った牛乳からできる。
そして黄色っぽいバターは、青草を食べて育った牛乳からできるのです。
青草には黄色・オレンジ色の色素が含まれているので、バターは黄色っぽくなります。
それに対して干し草の場合は色素がないので、白っぽいバターになるのです。
