チーズケーキをつくる時に、材料として欠かせないチーズ。
素材としてのチーズについて基本的な知識を、以下に記します。
●チーズはどこで生まれたのか?
チーズの故郷はヨーロッパではなく、古代オリエントです。
チーズの歴史は古く、搾りたての生乳をそのままにしておくと自然に発酵し、バターなどができてしまいます。
この作用を利用し、保存手段としてチーズが作られたと言われています。
中近東地域で発達したチーズを作る技術が、バルカン半島を経てヨーロッパに伝わったということです。
その後、ローマ帝国の発展に伴い、ゲルマン民族にまで広がっていきました。
●ナチュラル・チーズの「ナチュラル」とは?
チーズは、牛乳に乳酸菌を加え、子牛の胃の中にあるレンネットという酵素を用いて発酵・熟成させたものです。
この発酵は基本的に自然のままに任せるというもの。
だから、風味も舌触りも固さも、ひとつとして同じものはできません。
さらに乳酸菌が生きているので、チーズができた後も、刻々と味が変化していきます。
このような方法で作られたチーズが、ナチュラル・チーズです。
一方、プロセス・チーズは、数種のナチュラル・チーズを混合し、調味料や脂肪分を加えて加熱処理したものです。
したがって、長持ちはしますが、ナチュラル・チーズほど味に個性はありません。
●なぜ穴のあいたチーズがあるのか?
チーズを作る過程では、微生物が重要な役割を果たします。
その微生物の中に、熟成中に炭酸ガスを発生するものがあります。
その結果、チーズに穴が開いてしまうのです。
この穴は、チーズアイ(チーズの目)と呼ばれています。
十分に熟成されたチーズは、炭酸ガスがたくさん出て、このチーズアイが円形に近い丸い形になります。
逆に熟成が足りないと、チーズアイがいびつになってしまうのです。
だから、チーズアイを見て、熟成の度合いを測ることができると言われています。
