洋菓子の中で、クッキー・ビスケット・サブレなどはプティフール・セック(乾いた小さなお菓子)と呼ばれます。
「クッキー」といえばアメリカ、「ビスケット」といえばイギリス、「サブレ」といえばフランスで主に作られるスイーツ(お菓子)で、明確な区別は特にありません。
焼き菓子は手軽で失敗がなく、材料が手近で、しかも少量でもつくれます。
主なクッキーの種類には、以下のようなものがあります。
●ラング・ド・シャ(Langues-de-chat)
ラング・ド・シャとは、丸みをおびた薄く細長い形からフランス語で「猫の舌」と名づけられたサブレです。
バターをやわらかくし、砂糖を入れるところまでは、パート・シュクレと同じです。
生地を絞ったら、天板を下から「パン!」と叩きます。
こうすることで、生地が薄く広がります。
焼く時も、最初に低温のオーブンに入れます。
ラング・ド・シャは卵白だけを使うので、白っぽい仕上がり。
薄く、中心を白っぽく焼き上げるのが特徴です。
湿気やすいので、密閉性の高い缶や瓶に入れて保存しましょう。
●ポルボローネ(Polvorone)
ポルボローネとは、ラードをベースにした、ほろっともろい口当たりのスペインのスイーツ(お菓子)です。
昔はアンダルシア地方で、クリスマスから新年にかけての特別なスイーツ(お菓子)だったそうです。
やわらかくしたラードと砂糖を合わせて粉を加えますから、これもパート・シュクレの製法の応用といえます。
ポルボローネは、スペインの焼き菓子のなかでは珍しく甘みがマイルドで、とりわけ食感が不思議なクッキーです。
きな粉をなめたときのような舌にくっつく感覚があります。
これは、あらかじめ薄力粉を焼いて水分を飛ばしていることが原因です。
一番の特徴は、あらかじめ小麦粉を黄金色に炒ること。
粉をよく炒ることによって、ほろほろとした口当たりになります。
これで小麦粉の粘りがなくなり、香ばしくて、とてももろい口当たりになるのです。
また、油脂としてバターではなくラードを使うことも、もろい食感の理由の一つです。
非常にもろい生地なので、少なくとも1cmの厚みをもたせてシンプルな円盤状に作ります。
「クッキーの種類とは その2」へつづく☆
