クッキーの種類は、国によって名称が変わったり、作り方も違いますので、数えきれないと言ってよいでしょう。
クッキーの仲間で有名なものには、以下のようなスイーツ(お菓子)があります。
●ショートブレッド
ショートブレッドとは、サクサクッと香ばしい口当たりのクッキーです。
生地に入った上新粉(吸水させた米を粉砕して乾燥させたもの)がショートブレッドの軽さの秘密です。
バターの風味とグラニュー糖のほどよい甘味がおいしいクッキーです。
●クラッカー
クラッカーとは、粉の中にバターが細かい粒状に残っている、少々粗いサクッとした食感のクッキーで、パート・ブリゼの製法で作れます。
パート・ブリゼは、パート・シュクレと同じくタルトの底生地にも使われます。
天板いっぱいに生地を敷いて、好みに切り込みを入れ、チーズ、ごまなどをのせて仕上げましょう。
●チュイル
チュイルとは、フランス語で「かわら」を意味するクッキーです。
チュイルは、薄く広げて焼けるように、なめらかな生地にします。
できれば一晩寝かせると、砂糖がきれいに溶け、ツヤよく仕上がります。
かわら状に形作ることでチュイルと名づけられていますが、好みで曲げなくてもかまいません。
ラング・ド・シャも、丸く平らに焼いて、かわら状にすれば、チュイルになります。
とい型がない場合は、ラップフィルムの芯を縦半分にカットし、内側のカーブにそわせると良いでしょう。
●シガレット
シガレットとは、「紙巻きタバコ」が元の意味で、大きさも形もそっくりに作ったクッキーのことです。
1o以下にごく薄く焼いた丸い生地を、熱いうちにくるりと巻き込むと、筒型のシガレットができ上がります。
サクサクッとした軽さと、口溶けのよい豊かな風味が特徴です。
シガレットと同じ生地でラング・ド・シャも作れます。
ラング・ド・シャは、生地自体はシガレットとまったく同じ。
シガレットは天板1枚でたくさんは焼けませんが、ラングドシャは細く絞り出していけばよいので、一度に何枚も焼ける点が作りやすいところです。
●ガレット(Galette nanntais:ナント風クッキー)
ガレットとは、平たくて丸いスイーツ(お菓子)の総称で、ナント風は菊形に抜いてあるのが特徴で「ガレット・ナンテ」とも呼ばれます。
ナントはフランスのブルターニュ地方にある町で、この一帯は良質なバターの産地として有名です。
そのバターの品質を活かしたスイーツ(お菓子)として、このガレット・ナンテが生まれました。
甘さは控えめで、きめの細かなザクザクとした食感が心地よいクッキーです。
ナント風クッキーは菊の花の形だけでなく、上面に格子模様をつけて焦げ茶色に焼き上げることも特徴です。
つや出し卵液にコーヒー液を混ぜて塗ることで、美しい焦げ茶の色を出し、フォークで筋模様をつけます。
大きさに決まりはないので、大きな菊、小さな菊など自由に焼いてかまいません。
