シュークリームやエクレアを上手につくるためには、まずシュー生地がポイントとなります。
以下に、シュー生地を作る時のポイントを記述します。
●シュー生地を作る鍋について
シュークリームのシュー生地を作る鍋は、直径16〜18cmのものが適します。
口径が広すぎると水分の蒸発が多く、焼いたときにパサついた仕上がりになります。
また、混ぜるときにいちばん力の入るのがこれくらいの大きさで、しっかり支えられる片手鍋がおすすめです。
●シュー生地について
シュークリームの生地がふくらむのは、焼いたとき、生地の中の水蒸気が外に出ようとして生地を押し広げるからです。
シュー生地を膨らみやすくするためには、最初に水とバターを完全に沸騰させ、小麦粉を加えたら、なべ底に白い膜ができるまで練って、粘りを出して小麦粉の膜を強くすることがポイント。
溶いた卵を加えるときも、様子をみながら、少しずつ混ぜることが大切です。
入れすぎると生地がゆるくなって、膨らみにくくなるので注意しましょう。
●シュー生地の柔らかさについて
シュークリームの生地を作るとき、加える卵の量を加減することが、シューの柔らかさのポイントです。
卵を入れるときは溶きほぐし、柔らかさを見ながら加えます。
その前の工程の「粉の煮え具合」などによっても、加える卵の量は変化します。
したがって、一概に「何個、何グラム」と決めつけられません。
どの生地の状態がベストかは、何度も挑戦してコツを覚えましょう。
かためのシューにしたければ、卵を少なめに。
やわらかいシューにしたければ、卵を多めにします。
シュー生地の柔らかさを確かめるために、生地を木べらですくって垂らしてみます。
最初ひとかたまりが、ぽっとりと落ちたあと、続くようで続かずに、ひらひらと落ちる柔らかさがちょうどいいと思います。
シュー生地を木べらですくって垂らしたときに、流れるように落ちてしまうのは、柔らかすぎ。
ぽたっと一つの塊になって落ちるのは、固すぎ。
シュークリームの生地は、固くても柔らかすぎても上手に膨れません。
ちょうどよい柔らかさの生地は、天板に絞り出したとき、新しい卵の黄身をポンとのせた感じです。
●しっかりと膨らむシュー生地を作るには
「粉を加えたらよく煮ること」
「火からおろしてから卵を生の状態で加えること(オーブンではじめて火にあたり、卵が固まってコーティング作用をおこす)」
が、ポイントになります。
●シュークリームの皮はしっかり焼くこと
シュークリームが上手に焼けると、上部が大きく膨れていくつかに割れ、底は小さめになります。
よく焼けないうちにオーブンから出すと、せっかく膨らんだシュークリーム皮がしぼむことがありますから、きつね色くらいになっている方が安全です。
ただ温度が高すぎると、表面が割れず、こちんとした焼き上がりになるので注意してください。
